とある男子大学院生のブログ

一橋大学国際・公共政策大学院(一橋IPP)を修了しました。大学院の受験勉強や大学院ライフ、趣味のことなど、色々なことを綴っていきます。

「大学院進学」を選ぶまでⅢ ~11月の決断~

 

Part.3 

 

 

 

前回からの続きです。

 

 

 

留学説明会で聞いた言葉をきっかけに、留学意欲がなくなった筆者。ただそれでも、卒業時に抱いていた「大学院進学」というキーワードは完全には消えていませんでした。

 

 

大きな転機は夏期講習終了後に訪れます。

 

 

 

9月

 

夏期講習が終わり時間ができた筆者は、何か本を読もうと決めました。手に取ったのが学部時代にゼミの教科書として使っていた、有斐閣のテキストでした。そういえば自分がやっていた学問ってどんな感じだったっけ、と思い返すつもりで読みました。あとはやはり、「大学院進学」の想いが完全にぬぐい切れていなかったからかもしれません。

 

 

読み直していくたびに思ったこと。

 

 

 

「やっぱり、国際関係論って面白い!」

 

 

ゼミのディスカッションで盛り上がったこと、3年の時に履修した国際政治学の授業、、、初めて自分が「国際関係論」に触れた時の新鮮さが読み進めるたびに蘇ってきました。

 

 

ただ、それと同時に「物足りなさ」も感じていました。そのテキストは安全保障、移民、民主化グローバリズムリージョナリズムなど沢山の章があるのですが入門書なので基本的な部分で、「え、これだけ?」という量のところで各章が終わっていました。(大学生の時はそうではなかったのですが、再び読み直すと強く感じられました)

 

 

気になった学問が浅いまま終わっていたことに気付いたそれからの私は、知識欲が一気に湧くようになります。そして院進への思いは、再び一気に強くなります。心の中で確かな感情が芽生えました。

 

 

 

「国際関係論を大学院で、もっと深く触れてみたい、探ってみたい」

 

 

 

9月~10月

 

 

この時期から学部時代のゼミの教授や友人、家族といろんな人に相談しました。

 

 

当時、私大のM2だった友人に相談メールを送りました。そうしたら現役の大学院生視点から、「進学した方がいい!」と理由を事細かに書いてくれていました。内容としては、大学と大学院でやる内容の違い、年齢的にもまだチャンスがあるのではということ、、、びっしり書いてくれました。

 

 

 

 

11月中旬

 

ゼミの教授とアポを取り、進学相談をしました。面会は数十分ほどでしたが、

「もし本気で進学したいなら、本気で準備するほうがいい。もう悩まないのでいいので、行動に移していきましょう」

と、進学に向けて強く背中を押してくださいました。

※この時初めて、一橋をオススメされました。

 

 

 

度々相談していた家族からも、最終的に理解を得られました。教授、友人一同、家族には今でも本当に感謝しています。

 

 

 

11月下旬

 

教授とのアポから確か1週間ほどで、会社から配属希望調査が届きました。つまりそれは、回答次第で「来年度、自分はまだ会社にいるのかどうするのか」という意思表示でもありました。

 

 

回答期限が短い中、「よし、やろう!」と、

大学院進学への決意が固まりました。

 

 

 

そして当時の上司と部長に正式に退職することと、院進したいという旨を伝えました。

 

 

 

 

12月~退職まで

 

一気に出てきた準備事項を進めていました。

 

まずは引っ越し準備。家具の整理などを始めました。

 

TOEIC対策も始めました。出願時に少しでも高い点数で提出できるようにするためにも、時間を作って勉強しました。

 

「研究テーマの文献講読」も始めました。当初は安全保障分野に関心があり、そのことを11月の時に教授に伝えたら「安全保障の何をやりたいのかを具体的に決めたほうがいい」と書籍をいくつか読むように言われました。その1つとして紹介されたのが「新訂第5版 安全保障学入門」(株式会社亜紀書房 2018年 防衛大学校安全保障学研究会編著)でした。

 

 

仕事では冬期・直前講習の予習もあり沢山のことを同時並行で進めていましたが、自分が今受け持っている生徒は最後までしっかり見届けようと決めていたので、最後まで頑張れました。

 

 

 

そして生徒たちの合格発表後、正式に退職し、大学院の受験勉強が本格的にスタートさせました。

 

 

 

 

※ここまで時系列的に書いてきましたが進学を決断できたのは、現実的な条件がそろったことも大きいことを付け加えておきます。

 

修了後のキャリア:

留学を検討していたころと違い、「公共の仕事に携わりたい」という、曖昧な部分はあったとしても明確なキーワードが決まっていました。

 

(当時まだ社会人2年目で社会のことなんか全然わかっていませんでしたが)毎日のようにメールで届く「校舎別売り上げ数字」などのメールを観たり、「少しでも新規生徒を集めないと他に取られるよ!」という上からの指示を聞くたびに、自分は数字のためではなく純粋に「公務」に携わりたいという思いが、2年目の春の終わりごろからありました。

 

 

資金面:

働き続けていくうちに稼いだ金額と、学部時代に頂いていた奨学金の総額を振り返った時、「大学院の受験費用と2年間分の学費は自分で出せそうだな」と思えるぐらいの資金の準備ができていました。(実家に帰らせてくれることになりました)

 

 

意欲面:

これも大きかったです。

 

院進を決断したのは社会人3年目直前でした。春になったら新しい校舎に配属されたり、新たな業務の担当になったりする可能性が十分にありました。

 

学部時代に芽生えた院進への想いが再び出るのに約3年かかった経験のある筆者として、もし春から仕事で更に忙しくなって、院進への意欲が更に消えたら、次に同じ気持ちを抱くのはいつかわからない思いがありました。

 

 

 

院進の意欲が高まっている今が、最後のチャンスかもしれないと感じていました。

 

 

 

 

※アドバイスをするとすれば;

「研究計画書のテーマ探しは、できるだけ早い方がいい」ということです。筆者は当初、安全保障に興味がありましたが、結局は大きくテーマを変えて書きました。テーマ変更したのが3月くらいでしたが、正直に言って8月の出願までに「なんとかギリギリ間に合った」という状況でした。

 

研究というのは、自分の予定テーマが既にあることに気づいた時点で修正の必要があります。その点も含め、研究は進めていくと何があるかわからないので、早く準備することに越したことはないです。

 

 

 

 

 

筆者が院進を決意するまでの経緯を3部構成で書いてきました。

院進準備中の方、院進に興味がある方、現役学生から社会人まで、

幅広い方の参考に少しでもなれば嬉しく思います!

 

 

 

 

 

今回はここまでにしようと思います。

 

 

 

 

最後までご覧いただき、ありがとうございました。